· 

OMEGA Speedmasterのオーバーホール

お客様からOMEGAのSpeedmaserをお預かりしました。「オーバーホールと、クロノグラフのスタートボタンが動かないので見て欲しい」というご相談です。

こちらの時計、いわゆる「2階建て」で有名なモデルですね。

分解してみるとよくわかりますが、

左の文字盤側...クロノグラフを構成する箇所(2階)

右の機械...時計の動力を構成する箇所(1階)

となっています。

動かないというプッシュボタンの箇所を見てみると...どうやら経年劣化による汚れが原因のようです。

こちらは時計のケースの内側からプッシュボタンを見た様子。これだけ汚れていると、ボタンが固着しているのも納得です。

リューズが入るパイプ周りにも汚れがありました。時計は購入時には防水性能もバッチリなのですが、長年使っているとどうしてもパッキンの劣化や湿気が原因で、少しずつ汚れが出てきてしまいます。

汚れを落とすために、まずはバンド全体を洗浄していきます。

洗浄後の写真。きれいに汚れが落ちました。

ボタン内側の様子。幸いサビもなく、プッシュボタンもスムーズに動くようになりました。

もしサビてしまってプッシュボタンが動きにくい、防水検査でエラーが出るといった現象が起きるようであれば、プッシュボタンの交換が必要になりますが、今回はその必要がなかったため、修理代金を安く抑えることができました。

オーバーホールを終えた機械をケースに入れ、動作確認へ。

特に問題がなかったため、納品へ。

 

少しでも経年劣化を防ぐために、汗をかいたり雨に濡れてしまった時には、こまめに腕時計を拭いてあげることをおすすめします。

コメント: 0 (ディスカッションは終了しました。)
    まだコメントはありません。